店舗物件の立地で考慮すべき“動線”とは

2019年07月02日

動線

飲食店などの店舗物件を探す際は、多くの人が行き交う立地であるか、またはターゲットとなる客層が集まりやすい立地であるかなどを考慮します。
またこれらと合わせて、“動線”に関しても考慮する必要があります。
したがって今回は、店舗物件の立地で考慮すべき動線について、詳しく解説したいと思います。

 

○店舗物件の立地で考慮すべき“動線”の概要


動線とは、人が移動する場合の経路、または人の動きの流れのことを言います。
また店舗物件の立地で考慮すべき動線とは、“人が多く集まる施設と施設を結ぶ線”のことを指し、人が多く集まる施設には、主に駅や商業施設が挙げられます。
飲食店などの店舗を開業する場合、駅や商業施設間を結ぶ線の上にある店舗物件を借りることができれば、集客面でかなり有利になります。
なぜかと言うと、駅や商業施設を結ぶ線の上にある店舗は、人が集まる施設を行き交う人の目に留まりやすく、なおかつ多くの人が目にすることになるためです。

○動線を考慮するにはまず“人が多く集まる施設”についてリサーチしよう
駅や商業施設など、人が多く集まる施設の間を結ぶ線の上にある店舗物件を借りることができれば、集客面で有利になるという話をしました。
ただ本当に有利になるかどうかは、その人が多く集まる施設の規模によって変わってきます。
例えば、極端に利用者が少ない駅、商業施設の間を結ぶ動線に店舗を開業させたとしても、集客面で恩恵は受けにくいことが予想されます。
したがって、店舗物件の立地における動線を考慮する前に、必ず対象となる駅、商業施設の規模についてチェックしなければいけません。
対象となる“人が多く集まる施設”が駅の場合は、その駅の乗降客数をチェックします。
また対象が商業施設の場合は、その商業施設の売上高、売り場面積をチェックしましょう。
これらをチェックした結果、乗降客数が多い駅、または売上高が多く、広大な売り場面積を誇っている商業施設の間を結ぶ線上にある店舗物件であるとわかった場合は、入居先候補の1つの考えても良いでしょう。

 

○現地で動線をチェックすることも忘れずに

 

前述のチェックで、対象となる駅、商業施設の規模が大きいということがわかっても、まだ安心すべきではありません。
動線の有利性をより正確に把握するためには、実際候補となる店舗物件がある場所に赴き、自身の目で状況を確かめましょう。
例えば、駅や商業施設に複数の出入口がある場合、マップでは動線が出来上がっているように見えても、現地で確認すると線が途中で途切れていることがあります。
逆に、店舗物件が動線上になかったとしても、動線を歩く人から店舗物件が見える状態であれば、集客面で多少有利になります。

 

○店舗物件の立地における動線の評価について

 

店舗物件の立地で考慮すべき動線は、以下の3つの視点から評価します。

対象となる駅、商業施設の規模
対象となる駅、商業施設から店舗物件までの距離
動線上からの店舗物件の見え方

ちなみに有名な某大手ファーストフードチェーンでは、このような動線を意識した出店が積極的に行われています。
このファーストフードチェーンの各店舗は、一見ただ駅前にあるだけのように見えるものの、マップで確認すると動線上にあるというケースが多くなっています。
したがって、ライバルとなる他の店舗が、動線をどれくらい重視しているかについてチェックし、自身の店舗開業における参考にしてみるのも良いでしょう。

 

○まとめ

 

店舗物件の立地で考慮すべき“動線”についてさまざまなことを解説しましたが、ここで改めて今回のポイントをまとめましょう。
動線上にある店舗物件は、多くの人の目に留まりやすいため、集客面で有利になる可能性が高いです。
ただ本当に有利になるかどうかを知るためには、対象の駅や商業施設における規模のチェック、現地調査が欠かせません。