パン屋、ケーキ屋の居抜き開業について

2019年07月30日

パン屋

居抜き開業をする際のポイントは、当然開業する店舗の業態によって異なります。
今回解説するのは、パン屋、そしてケーキ屋の居抜き開業におけるポイントです。
これからパン屋もしくはケーキ屋を開業しようと考えている方は、居抜き開業のポイントを押さえ、選択肢を広げられるように努力しましょう。

 

○パン屋の居抜き開業におけるポイントについて


パン屋を開業するには、ベーカリーオーブンやストッカー、ホイロなど、数々の設備を用意しなければいけません。
ただ、これらの設備はどれも導入費用がかかるものばかりであるため、なるべく初期費用を抑えたいのであれば、居抜き開業することをおすすめします。
またパン屋と一口に言っても、販売のみを行う店舗なのか、それともカフェのように飲食が可能な店舗なのかによって、必要な規模や設備も変わってきます。
したがって、以前パン屋ではなかった居抜き物件でパン屋を開業させる場合、あらかじめどれくらいの規模や設備が必要なのかを把握して、それらを確保できる物件を探すようにしましょう。
ちなみにパン屋の居抜き開業をする場合、駅チカ物件であれば、駐車場付物件を選ぶ必要はありません。
駅チカのパン屋まで、車で訪れる方はほとんどいないためです。
ただ駅から少し離れた立地で、なおかつ住宅街でパン屋を開業させる場合は、5~10台程度の駐車場がある物件を選び、安定した集客ができるように工夫しましょう。

 

○パン屋の居抜き開業では賃料についても注意しよう

 

先ほども解説したように、パン屋には“必要な設備が多い”、“店舗の形態によって必要な規模や設備が変わってくる”といった特徴があります。
また“客単価が低い”というのも、パン屋の大きな特徴です。
したがって、パン屋の居抜き開業をする場合は、できるだけ賃料を抑える工夫をしなければいけません。
具体的には、居抜き物件の賃料と駐車場代を、月の売上の5~10%以内に抑えるようにします。

○ケーキ屋の居抜き開業におけるポイントについて
ケーキ屋の居抜き物件は、繁華街や駅チカの立地だけでなく、住宅街にも多く見られます。
ただケーキ屋を利用する方の多くは、誕生日などのお祝いのために訪れたり、手土産を購入するために訪れたりする方のため、繁華街や駅チカでなければ、なかなか経営がうまくいかないというわけではありません。
したがって、ケーキ屋の居抜き物件を探す場合、“住宅街だから”という理由で、物件を候補から外さないように注意しましょう。
またケーキ屋の居抜き開業をする場合、ケーキ屋だけでなくパン屋の居抜き物件を選ぶのもおすすめです。
ケーキ屋とパン屋は必要な設備が酷似しているため、パン屋の居抜き物件でケーキ屋を開業することでも、かなり初期費用を抑えられる可能性があります。

 

○ケーキ屋とパン屋の異なる点について

 

ケーキ屋の居抜き開業は、パン屋の居抜き物件でも行えるという話をしました。
ただケーキ屋とパン屋には、決定的に違う点があります。
それは、“商品の陳列スタイル”です。
パン屋はカウンターでなはく、店内全体に商品を陳列することが多いですが、ケーキ屋は基本的にカウンターにショーケースを置き、その場所のみに陳列します。
したがって、あまりにカウンターが狭いパン屋の居抜き物件を選んでしまうと、ケーキ屋の居抜き開業は苦労するでしょう。
もちろん、カウンターの工事を行えば問題は解決できますが、できるだけ初期費用を抑えたいという方にとっては大きな支出になります。

 

○まとめ

 

パン屋、ケーキ屋の居抜き開業におけるポイントについて解説しましたが、いかがだったでしょうか?
パン屋はケーキ屋の居抜き物件、ケーキ屋はパン屋の居抜き物件でも、十分初期費用を抑えながら開業できます。
ただ適した立地や、商品の陳列方法には違いがあるため、それらの点は慎重にチェックした上で物件を選びましょう。