好立地なのに潰れてしまう飲食店について

2019年08月14日

お店

 

初期費用を抑えることを意識しすぎて、飲食店に不向きな立地で開業し、短期間で閉店に追い込まれるというケースがあります。

ただ、飲食店の中には、好立地とされるエリアで開業したにも関わらず、すぐに閉店してしまう飲食店もあります。

なぜ、このようなことが起こってしまうのでしょうか?

 

〇好立地なのに潰れてしまう飲食店の特徴①賃料が高い


好立地なのにすぐ閉店してしまう飲食店には、まず賃料が高すぎるという特徴があります。
多くの来客があり、一見順風満帆な経営をしているように見える飲食店でも、賃料が高いと、利益の多くは賃料によって相殺されます。
また、賃料が高いことによって経営が苦しくなった好立地の飲食店は、もっと集客を増やすために、メニューの値下げを図ったり、人件費を削減したりします。
ただ、これは負のスパイラルに陥る前兆であり、1度このような状況になってしまうと、たとえ好立地の飲食店であっても、経営を立て直すのは難しくなります。

 

〇好立地なのに潰れてしまう飲食店の特徴②立地の良さを信用しすぎている


好立地なのにすぐ閉店してしまう飲食店には、立地の良さを信用しすぎているという特徴もあります。
簡単に言うと、“好立地だから、何もしなくても儲かる”と考えているということです。
確かに、好立地の飲食店は人の目につきやすく、目新しさもあって、開業直後の集客に関しては非常に有利です。

ただ、リピーターを獲得するための努力をしないことには、長い間集客を維持することはできません。
したがって、好立地で飲食店を開業する場合でも、周辺の通行人の年齢層やターゲットの数をリサーチしたり、ライバル店の把握や競争に勝つための戦略を立てたりと、さまざまな工夫をする必要があるのです。

 

〇好立地なのに潰れてしまう飲食店の特徴③クレームが出やすい

 

好立地なのにすぐ閉店してしまう飲食店の特徴には、クレームが出やすい業種であるということも挙げられます。
クレームが出やすい業種とは、煙や調理時の臭いが出やすかったり、夜遅くまで営業していたりする業種のことを指します。
経営自体は好調にも関わらず、同じテナントに入っている住居や周辺住民からクレームが頻発してしまったことで、泣く泣く閉店する飲食店も珍しくありません。
したがって、好立地で飲食店を開業する場合は、周辺の住環境におけるリサーチも欠かさずに行う必要があります。

 

 

〇好立地ではないのに潰れない飲食店の特徴は?

 

では、逆に好立地ではないにも関わらず、なかなか閉店しない飲食店には、どのような特徴があるのでしょうか?

①個性がある
好立地ではないのに閉店しない飲食店には、他の飲食店にない個性があります。
例えば、その飲食店に通わなければ食べられないメニューがあるような飲食店は、遠方からでも集客できるため、閉店しにくいと言えます。

②常連客を大事にしている
好立地ではないのになかなか閉店しない飲食店は、得てして常連客を大事にしています。
常連客を大事にすることで、あらゆる場面で店舗を利用してもらえるようになったり、常連客からの繋がりで、新たな顧客を獲得できたりすることに繋がります。

③さまざまな方法で宣伝、広告している
飲食店における宣伝、広告の方法と言えば、グルメサイトや口コミサイトなどが一般的です。
ただ、好立地ではないのに閉店しない飲食店は、それ以外にもさまざまな宣伝、広告を実施しているケースが多いです。
具体的には、SNSでの宣伝や周辺企業への営業、チラシの作成などが挙げられます。

 

〇まとめ

 

ここまで、好立地なのにすぐ閉店してしまう飲食店のことを中心に解説してきました。
これから飲食店を開業しようと考える方は、“好立地=成功する”と考えないようにしましょう。
また、逆に“悪い立地=失敗する”と考えることも、チャンスロスに繋がってしまう可能性があるため、おすすめできません。
好立地であっても、慢心や計算ミスがあれば失敗しますし、悪い立地であっても、地道な努力と強みがあれば成功するのです。