クラウドファンディングでの店舗開業とは?

2019年08月27日

クラウドファンディング

店舗開業の際の資金調達方法と言えば、金融機関などからの借入が一般的ですが、近年は“クラウドファンディング”という新たな方法で資金を調達し、店舗を開業する方も増えてきています。
今回は、クラウドファンディングの概要や種類、クラウドファンディングでの店舗開業の利点について解説します。


〇クラウドファンディングの概要

 

クラウドファンディングとは、“群衆”という意味のクラウドと、“資金調達”という意味のファンディングを組み合わせた造語であり、ネットを通じて、不特定多数の方に資金の提供を呼び掛け、賛同を得た方から資金を調達するという方法のことを言います。
海外では、早くから資金調達方法として注目されていましたが、日本において認知され始めたのは2011年頃であり、歴史はまだ浅いと言えます。

 

〇クラウドファンディングのタイプは主に3つ

 

クラウドファンディングのタイプは、主に3つに分かれます。
1つ目は、利用者(資金調達をする側)が目標金額、期限を決めて資金の提供を呼び掛け、支援者へのリターンとして市場に出回っていない商品、サービスなどを提供する“購入型”というタイプです。
2つ目は、資金の提供を呼び掛け、集まった資金をすべて寄付に回すため、支援者へのリターンが存在しない“寄付型”というタイプです。
そして3つ目は、資金の支援者に対して、金銭的なリターンが発生する“投資型”というタイプです。
クラウドファンディングで店舗開業の資金を調達する場合は、基本的に“購入型”のクラウドファンディングが行われるケースが多いです。

 

〇クラウドファンディングでの店舗開業における利点は?

 

①開業する前に集客できる
クラウドファンディングでの店舗開業の利点には、まず“開業する前に集客できる”という点が挙げられます。
どんな店舗でも、開業直後の集客には苦労します。
また、経営が軌道に乗ることによって、開業直後の赤字を取り戻すことができればいいですが、ずっと集客に苦しんでいるままだと、あっという間に閉店に追い込まれてしまいます。
一方、クラウドファンディングでの店舗開業の場合、支援者はすでにその店舗のファンだということになります。
また、購入型のクラウドファンディングによって、割引券などを提供している場合、そのファンは店舗に訪れる可能性が高いですし、そこからどんどん集客の輪が広がっていくことも考えられます。

 

②開業前にニーズを知ることができる
クラウドファンディングでの店舗開業には、“開業前にニーズを知ることができる”という利点もあります。
クラウドファンディングで資金を提供してくれる支援者が多い場合、必然的にその店舗のニーズは多いということになります。
逆に、なかなか支援者が集まらない場合、その店舗はニーズが少ないということなり、店舗開業の戦略などを練り直すきっかけを与えてくれます。

 

③開業前に宣伝できる
“開業前に宣伝できる”というのも、クラウドファンディングでの店舗開業の大きな利点です。
オリジナリティーのあるプロジェクトが多いクラウドファンディングは、SNSとの相性がとても良いと言われています。
そのため、魅力的な店舗や斬新な店舗の情報は、すぐにSNSなどで拡散され、直接クラウドファンディングに参加していない方の目にも届くようになります。
したがって、クラウドファンディングでの店舗開業を行えば、多くの費用を費やして、店舗を宣伝する必要がなくなるのです。

 

〇まとめ

 

ここまで、クラウドファンディングでの店舗開業について解説しましたが、理解していただけたでしょうか?
今回覚えて帰っていただきたいのは、まずクラウドファンディングという新たな資金調達方法についてです。
また、もう1つは、クラウドファンディングでの店舗開業には、通常の店舗開業にはないさまざまな利点があるということです。