開業費用が抑えられる新しい飲食店の形とは

2019年10月25日

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飲食店と言えば、1つの店舗が独占して1部屋を借り、訪れる来客に対して料理を提供するという形が一般的ですよね。
ただ、近年は、新しい飲食店の形が次々と見られるようになっています。
今回は、開業費用が抑えられる新時代の飲食店である、“シェアレストラン”、“ゴーストレストラン”について解説したいと思います。

 

〇開業費用が抑えられる新しい飲食店の形①シェアレストラン

 

シェアレストランとは、1つの部屋を複数の店舗がシェアして経営する飲食店のことを言います。
正確に言うと、本来の借主である店舗が定休日、営業時間外のときに、別の借主が店舗を営業するという形です。
例えば、昼11:00~夕方17:00までは、借主Aが定食屋を経営し、夜18:00~翌1:00までは、借主Bが居酒屋を経営するといったような形式ですね。
近年、都心部などの賃料が高いエリアにおいて、特にこのような形式の飲食店が増加しています。

 

〇シェアレストランの利点と欠点について

 

シェアレストランにおいて、空いた時間に店舗を借りることができれば、大幅に開業費用を抑えながら飲食店を開業できます。
なぜかと言うと、飲食店の開業には付き物である敷金、保証金などの費用は、本来の借主がすでに支払っているためです。
また、万が一経営がうまくいかなかったとしても、退去費用はほとんどかかりません。
ただ、シェアレストランには、自身が飲食店で提供したいメニューとマッチしていない厨房設備の物件を借りてしまうと、作りたい料理が作れないという欠点があります。
また、自分の飲食店とはいえ、シェアしている物件のため、自由に雰囲気や内装を変えることはできません。

 

〇開業費用が抑えられる新しい飲食店の形②ゴーストレストラン

 

ゴーストレストランとは、実店舗を持たず、デリバリーのみで注文を受け付ける店舗のことを言います。
“クラウドキッチン”とも呼ばれます。
席やフロアスタッフを用意する必要はなく、もっと言えば、看板を出す必要もありません。
厨房設備とパソコン、電話などの設備、配達スタッフ、調理スタッフを用意できれば、開業することができます。
そのため、店舗に来客が訪れることはありません。
また、ゴーストレストランの中には、厨房さえも所有せず、間借りしたキッチンで調理を行い、料理を配達するという形式を採用しているところもあります。
“Uber Eats”などのオンラインフードデリバリーサービスの需要増加に伴い、近年よく見られるようになった新しい飲食店の形です。

 

〇ゴーストレストランの利点と欠点について

 

ゴーストレストランも、シェアレストランと同じく、開業費用を抑えながら飲食店を開業できるという利点を持っています。
先ほど触れたように、ゴーストレストランには席やフロアスタッフが存在せず、来客が訪れることもありません。
そのため、開業する際は、集客のことを考えず、賃料の安さを最優先にした物件探しが可能になります。
また、先ほど紹介したシェアレストランとして、ゴーストレストランを開業することができれば、なおさら開業費用を抑えた飲食店の開業ができます。
ただ、ゴーストレストランには、店舗の存在を認識してもらいにくいという欠点があります。
そのため、通行人に店舗が営業していることをわかってもらうために、できれば看板は設置することをおすすめします。
また、通常の飲食店とは違い、デリバリーでしか利益を上げられないというのも、1つの欠点だと言えます。

 

〇まとめ

 

ここまで、開業費用が抑えられる新しい飲食店の形として、シェアレストランとゴーストレストランについて解説しました。
皆さんが住むエリアでも、このような形式の飲食店は、少しずつ増加していることでしょう。
開業費用を抑えながら飲食店を開業できれば、開業直後から黒字を出せる可能性も高くなるため、開業を希望する方はぜひ検討してみてください。