飲食店は状況に応じた利益改善策を講じよう

2019年12月28日

利益

飲食店は、常に適切な利益改善策を講じるべきですが、その具体的な内容は、飲食店の経営状況によって変わってきます。
今回は、状況に応じた利益改善策の内容について、詳しく解説したいと思います。
飲食店のオーナーは、自身が経営する飲食店の状況を見極め、それに合った利益改善策を実践してください。

 

〇飲食店の状況に応じた利益改善策①利益がマイナスの場合

 

利益がマイナスの状況である飲食店は、まず何よりも支出を減らさなければいけません。
具体的には、まず店舗における賃料の見直しを行いましょう。
また、賃料が経営状況を圧迫している大きな原因なのであれば、ここは思い切って、オーナーに賃料の引き下げを相談してみるべきです。
利益がマイナスになっている以上、「賃料の引き下げを相談するのは恥ずかしい」といった、甘いことは言っていられません。
ただ、普段会話をする機会が少ないオーナーに対して、いきなり賃料引き下げの相談をするのは、失礼になる可能性があります。
そのため、まずはオーナー宛てに手紙を書き、どれほど経営状況が苦しいのかを明確に伝えましょう。
そして、利益がマイナスの飲食店では、利益改善策として、シフトを見直し、人件費削減を目指すことも大切です。
例えば、混雑する時間帯と暇な時間帯におけるスタッフの配置数が、同じになっているような場合、早急に修正すべきだと言えます。

 

〇飲食店の状況に応じた利益改善策②利益がプラスマイナスゼロの場合

 

マイナスは出ていないものの、ほとんど利益も出ていないという飲食店は、非常に多いです。
このような飲食店は、利益改善策として、まず1日に訪れる来客を1~2組増やすための努力をしましょう。
例えば、先に入店していた来客が、4人用の席に2人で座っていたとします。
その後、4人1組の来客が訪れた場合は、先に入店していた2人1組の来客に、2人用の席に移動してもらうようにしましょう。
もちろん、移動してもらう際には、丁寧に謝罪したり、何かサービスをしたりすることを忘れてはいけません。
また、可能な限り席数を増やすことでも、1日に訪れる来客を増やすことができるでしょう。
そのためには、店内におけるデッドスペースを見直し、効率的に席を確保できるようなレイアウトにしなければいけません。
そして、テイクアウトに対応することでも、これまでターゲットとならなかった客層の獲得に成功する可能性があります。

 

〇飲食店の状況に応じた利益改善策③利益がプラスの場合
利益がプラスの飲食店は、規模の拡大、つまり新しい店舗の展開を考えるでしょう。
ただ、店舗の数を増やしたからといって、単純に利益が倍になるわけではありませんので、そこは勘違いしないようしましょう。
むしろ、店舗数を増やすことで、本店の利益がプラスマイナスゼロ、もしくはマイナスになってしまうことも考えられます。
これは、新しい店舗ほど、オーナーの目が行き届きにくくなることが原因です。
そのため、利益がプラスの飲食店が、さらに店舗を増やそうと考える場合は、本店よりも厳しいチェックの上、新店の経営することを考えなければいけません。
特に、食材や廃棄率の管理がおろそかになると、「同じくらい売り上げがあるのに、新店の方が儲けは少ない」という状況になりやすいです。
もっと言えば、すべての店舗において、同じような売り上げを出すための管理マニュアルを作成し、新店を任せる従業員に遵守させるべきです。

 

〇まとめ
ここまで、飲食店の状況に応じた利益改善策について解説してきましたが、いかがでしたか?
飲食店では、経営状況を考慮せず、闇雲に売り上げアップのみを狙っているようなところが、時折見かけられます。
もちろん、売り上げアップを狙うための策を講じるのは大切ですが、経営状況を把握しないことには、その策が利益改善策とはならない可能性があるため、注意が必要です。