居抜き物件を内見するタイミングについて

2020年01月20日

内見

居抜き物件での飲食店開業を目指している方は、当然居抜き物件の内見に訪れます。

また、居抜き物件を内見するタイミングには、すでに閉店が決まっている飲食店の“営業中”と、閉店した後、つまり“閉店後”があります。

今回は、それぞれのタイミングで居抜き物件の内見をする利点、欠点などについて解説します。

 

○営業中に居抜き物件を内見する利点とは?

 

すでに閉店が決まっている飲食店であっても、当然正式に閉店する日までは、これまで通り営業されます。

また、営業中に居抜き物件を内見する利点には、居抜き物件の売り手(現経営者)に、物件のあらゆることを質問できるという点が挙げられます。

例えば、その物件がある周辺エリアの様子、曜日による来客数の差、周辺の人気飲食店などの情報については、飲食店が閉店してしまった後では、直接聞くことができません。

また、厨房設備の動作について、空調の効き具合について、あるいはメンテナンスの履歴などについても、その場で直接質問できるため、買い手自身が調べる手間がなくなります。

もちろん、営業中のため、聞きたい情報をすべて聞き出せるとは限りませんが、直接物件についての話を聞きたい方は、営業中の内見ができるかどうか、売り手に交渉してみましょう。

 

○営業中に居抜き物件を内見する欠点とは?

 

営業中に居抜き物件を内見する場合、不具合等が隠されている可能性があります。

営業中の店舗では、当然来客に醜い部分を見せられないためです。

また、排水ダクトやグリストラップの汚れなど、営業中にチェックするのは難しい部分が多いというのも、営業中に居抜き物件を内見する場合の欠点だと言えます。

そのため、自分の目で1つずつ、確実に居抜き物件をチェックしたいという方にとっては、営業中の内見は向いていないと言えるでしょう。

 

○閉店後に居抜き物件を内見する利点とは?

 

一方、閉店後に居抜き物件を内見する利点には、やはり買い手が自分の目で、くまなく設備などについてチェックできるという点が挙げられます。

もちろん、営業中にチェックするのが難しい部分も、閉店後なら心おきなくチェックできます。

また、従業員も来客もいない状態のため、厨房内や厨房から客席、客席から入口などの動線確認もスムーズに行えます。

 

○閉店後に居抜き物件を内見する欠点とは?

 

もちろん、閉店後に居抜き物件を内見する場合には、欠点もあります。

まず1つ言えるのは、営業中の内見と比べて、情報を集めるのに手間がかかるということです。

例えば、設備の清掃履歴について知りたいとき、営業中であれば「この設備には清掃履歴がありますか?」と売り手に尋ねるだけで、簡単に情報が手に入りますが、閉店後はそういうわけにもいきません。

また、営業中と比べて、開業後の経営の流れがイメージしにくいというのも、1つの欠点だと言えるでしょう。

 

○営業中に居抜き物件を内見する際のチェックポイント

 

① 床のぬめり

② 動線以外の汚れ

③ 厨房内の清潔さ

④ 害虫駆除用のエサの数(少ないほど〇)

⑤ 排気ダクト、グリスフィルター等の有無 など

 

○閉店後に居抜き物件を内見する際のチェックポイント

 

① 入店時に油っぽいニオイがしないかどうか

② 電気は点くか、厨房設備は正常に作動するか

③ ガスや水道は使えるか

④ 排気ダクト、グリストラップの汚れ

⑤ 電気容量、ガス、水道のメーター容量が目視できるか

⑥ 近隣住民との関係(不動産会社に質問)

 

○まとめ

 

ここまで、営業中と閉店後、それぞれのタイミングで居抜き物件の内見をする利点、欠点などについて解説してきました。

もっともおすすめなのは、営業中と閉店後、両方のタイミングで内見に訪れることです。

営業中に1度訪れ、売り手から細かい情報を聞き出したり、経営のイメージを掴んだりしてから、閉店後にさらに細かくチェックすることで、とても多くの情報が手に入ります。