飲食店の新しい形態“ミクストラン”
2020年02月18日
近年巷では、飲食店の新しい形態として“ミクストラン”の開店が多くなっています。
これは、開店すれば大きな話題を集める可能性が高い形態であり、経営者からも顧客からも注目を集めているものです。
ここからは、飲食店の新しい形態であるミクストランの概要と、具体的な例、そして開店時の注意点などについて解説します。
○ミクストランって何?
飲食店と他の業種が同じ物件で経営される形態のことを、ミクストランと言います。
Mix(混ぜる)とRestaurant(レストラン)が名前の由来であり、昨年だけでも数十店舗がオープンするなど、その勢いは日に日に増しています。
ミクストランのパイオニア的存在として知られているのは、2003年東京の六本木にオープンした“TSUTAYA”です。
こちらのTSUTAYAは、本を探しながら併設カフェでお茶を楽しめるという形態の店舗であり、当時は非常に画期的で注目を集めました。
また、カフェ&書店という組み合わせは以前から人気でしたが、近年は他にもさまざまな組み合わせのミクストランが誕生しています。
○ミクストランの具体例
ここからは、飲食店の新しい形態であるミクストランの具体例をいくつか紹介しましょう。
① カフェ&コインランドリー
コインランドリーにカフェが併設されており、洗濯や乾燥を待っている間、ゆっくりとお茶を楽しめるという形態です。
これまでのコインランドリーには、せいぜいベンチや自動販売機等が設置されている程度でしたが、この形態の店舗ができたことで、洗濯や乾燥を待つストレスは軽減されることが期待されます。
② スポーツ施設&レストラン
卓球場とレストラン、スポーツジムとレストランなど、遊びと食事、運動と食事を同時に行える形態です。
卓球ができるレストランは、忘年会や歓送迎会などに多く利用されています。
③ 理髪店&バー&卓球場
ミクストランの中には、2つ以上の業種をミックスさせたものもあります。
これはかなり稀なケースですが、福岡にある“MERICAN BERBERSHOP FUK”は、散髪スペースの奥に小さなバーと卓球ができるラウンジを完備しています。
また、カットやパーマなどのメニューにコーヒーやビールが1杯付いてくるなど、非常に独特なサービスを展開しています。
○ミクストラン開店時の注意点は?
飲食店の新しい形態として注目されているミクストランですが、開店時には注意すべき点がいくつかあります。
具体的には以下の通りです。
① 営業許可について
ミクストランを開店する場合、通常の飲食店よりも、多くの営業許可を取らなければいけないことがあります。
複数の業種を同じ物件でオープンさせるわけですから、これは当然ですね。
そのため、これまで通常の飲食店を経営したことがある方も、油断してはいけません。
② 物件の構造、設備について
ミクストランを開店する場合は、物件の構造、あるいは設備が飲食店ともう1つの業種に対応できるかどうかを確認しましょう。
例えば、スポーツ施設を併設させるのであれば、防音性に優れた構造や、転んでも怪我をしにくい構造の物件を選ばなければいけません。
また、コインランドリーを併設する場合は、電源の位置や数、排水設備の設置などがポイントになるため、必ずチェックする必要があります。
③ 飲食店のメニューについて
ミクストランを開店するのであれば、なるべくメニューの数は厳選しておきましょう。
そうしなければ、比較的狭いキッチンでの調理では、提供が追い付かなくなってしまいます。
○まとめ
ここまで、飲食店の新しい形態であるミクストランについて解説してきましたが、いかがでしたか?
飲食店の開業を目指している方は、これまでにないサービスを提供するために、そして他店との差別化を図るために、ぜひミクストランの開業を検討してみましょう。
また、これまでにない相性バツグンの組み合わせを見つけることができれば、唯一無二の繁盛店になれるかもしれません。