飲食店の専門性を高めることの利点とは?

2020年02月18日

飲食店

近年、飲食店は全体的に専門性が高まっています。
その大きな理由には、やはりライバル店の増加、つまり競争率のアップが挙げられます。
では、飲食店の専門性を高めることには、一体どんな利点があるのでしょうか?
これから開業する飲食店の形態を決定しようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

 

○食材の廃棄量が減少する

 

飲食店の専門性を高めることの利点としては、まず”食材の廃棄量が減る“ということが挙げられます。
なぜなら、専門性を高めれば、必然的に発注する食材の種類は減りますし、なかなかオーダーされないメニューも生まれにくいためです。
例えば、カレーとオムライスで勝負している飲食店よりも、カレーのみで勝負している飲食店の方が、廃棄量は少なくなるというわけですね。

 

○調理~提供の効率がアップする

 

飲食店の専門性を高めることで、“調理~提供の効率アップ”にも繋がります。
複数の主力メニューがある場合よりも、1つの主力メニューに絞る方が、仕入れや仕込みにかかる時間は短縮されますよね。
また、調理工程のパターンも少なくなることで、迅速な提供が可能になり、オーダーがシンプルなものになるため、人件費も削減できることが予想されます。
もっと言えば、オーダーがシンプルになることで、聞き間違いも発生しにくくなります。

 

○メニューの質が上がる

 

飲食店の専門性を高めることの利点には、“メニューの質が上がる”ということも挙げられます。
例えば、1日に10種類のメニューを10回ずつ調理するのと、1つのメニューを100回調理するのとでは、質の高さに違いが出るのは明らかです。
特に、開業したばかりの飲食店では、自分の店の味を確立させるために試行錯誤することも多いため、早く質を上げられるというのは大きな利点になるでしょう。
また、専門性が高い飲食店に訪れる来客の多くは、“専門店ならではの質が高い料理”を求めています。
そのため、1度質の高い料理を提供できれば、固定客も獲得しやすくなるでしょう。

 

○情報が拡散されやすい

 

飲食店の専門性を高めることで、“情報が拡散されやすい店舗”になります。
なぜなら、専門性が高い飲食店は話題性も高く、思わずSNSなどで拡散してしまいたくなる魅力があるためです。
特に、周辺エリアでまだどこもやっていないような専門店であれば、なおさら口コミは広まるでしょう。
昨今のSNS映えブームに乗り、インパクトのあるメニューも提供できればなお良いですね。
ただ、情報が拡散されやすいということは、欠点でもあります。
例えば、「何の専門店かわかりにくい」「専門店にしては味が良くない」というような悪い口コミも広まりやすくなるため、注意が必要です。

 

○メディアに取り上げられやすい

 

飲食店の専門性を高める利点には、“メディアに取り上げられやすくなる”ということも挙げられます。
なぜなら、テレビや雑誌などのメディアは新しいもの好きであり、それを見る方々もまた新しいもの好きであるためです。
それで味も美味しいとなれば、まさに鬼に金棒ですね。
逆に、専門性がそれほど高くない飲食店は、よっぽど味が良いか、そのエリアを代表するほどの繁盛店にならない限り、メディアで取り上げられる機会は少ないでしょう。
また、どれだけ飲食店が独自に宣伝広告を行っても、朝のワイドショーやゴールデンタイムの情報番組で紹介されるケースに比べると、やはり宣伝効果は劣ります。

 

○まとめ

 

ここまで、飲食店の専門性を高めることの利点について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
広く浅く、幅広いメニューを取り揃えた飲食店も良いですが、「そのメニューがあったか!」という隙を狙って、専門性の高い飲食店を開業するのも、戦略としては面白いでしょう。
また、開業後徐々に専門性を高めていき、周辺エリアのライバル店と差を付けるという戦略もアリだと思います。