新型コロナの影響を考慮した飲食店経営

2020年03月11日

ウィルス

先月も解説した“新型コロナウイルス”ですが、感染は日に日に拡大しており、このままでは東京五輪の開催も難しいというところまで来ています。
また、新型コロナは飲食店にも多大な影響を与えていて、経営における工夫はもはや至上命令と言えます。
今回は、新型コロナの影響を考慮した飲食店経営について解説します。

 

○花見関連のサービスは控えよう

 

新型コロナの影響を考慮するのであれば、まず飲食店は花見関連のサービスを控えましょう。
例えば、花見をするのにピッタリなセットメニューを店頭販売したり、花見会場に料理を届けたりといったサービスですね。
なぜ花見関連のサービスを控えるべきなのかというと、今年は新型コロナの影響で、花見を行う方が極端に少なくなると予想されるからです。
つまり、たくさん売り上げることで利益が出るような花見サービスを提供しても、利用者はそれほど現れない可能性が高いということです。
また、国土交通省は、新型コロナのさらなる感染拡大を防止するため、全国にある国営公園で宴会を伴う花見を自粛するように要請しています。
このような動きからも、今年は花見関連のサービスで利益を上げられない可能性が非常に高いと言えます。

 

○ビュッフェを中心とした経営スタイルは変えよう

 

ビュッフェを中心に提供している飲食店は、新型コロナの影響を考慮し、飲食店の経営スタイルを変更すべきです。
なぜなら、ビュッフェスタイルの食事は新型コロナ感染のリスクが高いとされているため、提供してもなかなか集客は見込めないからです。
また、ビュッフェでは不特定多数の人々が同じ食器を触ったり、同じ大皿から料理を盛り付けたりするため、提供し続けることで、新型コロナの感染をさらに拡大させてしまう可能性もあります。

 

○来客を途切れさせないための工夫をしよう

 

新型コロナの影響を考慮するのであれば、飲食店は来客を途切れさせないための工夫をしなければいけません。
具体的には、目玉となる採算度外視のサービスを1つ考案し、それをアピールすることで来客を途切れさせないといった工夫ですね。
例えば、あるステーキハウスでは、通常15,000円近くする神戸牛のサーロインステーキを半額で提供しています。
飲食店への来店を自粛する方も増えている中、これくらいの思い切った工夫をしなければ、来客が途切れてしまう可能性は高くなるでしょう。

 

○各地方自治体の支援制度も確認しよう

 

新型コロナの影響を受け、著しく売上が下がってしまった飲食店は、各地方自治体の支援制度をチェックしましょう。
例えば、京都府の新型コロナウイルス感染症対策本部では、“新型コロナウイルス対応緊急資金”という制度が開始されています。
これは、京都府内で6ヶ月以上継続して同一事業を行っている方を対象に融資を行うものであり、直近1ヶ月の売上が前年同時期と比べて10%以上減少している場合などに利用できます。
また、上記のような支援制度は、東京や神奈川、大阪などの都市部だけでなく、福島や富山、新潟などあらゆる自治体で開始されているため、影響を受けた飲食店は、利用できるものがないか確認すべきです。

 

・各地方自治体の支援制度(一部)

 

東京都:緊急融資制度
神奈川県:横浜市 経済変動対応資金(新型コロナウイルス)
大阪府:新型コロナウイルス感染症対応緊急資金
福島県:新型コロナウイルスで影響を受けた中小企業者への資金繰り支援
富山県:新型コロナウイルス感染症に関する中小企業者への金融支援
新潟県:新型コロナウイルス感染症対策特別融資

 

○まとめ

 

新型コロナの影響は、今後もさらに飲食店業界において広がることが予想されます。
したがって、打てる手は早めにすべて打っておくことをおすすめします。
また、あらゆる対策をしても経営状況が改善しなかったときに備えて、各地方自治体のウェブサイトは必ずチェックしておきましょう。
少しでも事態が落ち着くまで、辛抱強く経営を続けることが大切です。