飲食店の物件探しで確認するポイントは?

2020年04月03日

飲食店

初めて飲食店の物件探しをする方の中には、何から始めたら良いのかわからない方も多いかと思います。
そんなときは、1度候補物件において確認すべきポイントをリスト化し、それを見ながら入居するかどうかを決定しましょう。
今回は、具体的なチェックポイントについて解説しますので、リスト化する際は参考にしてください。


①条件・計画

 

飲食店の物件探しをする場合、まずはある程度条件・計画を固めなければいけません。
つまり、いきなり物件探しをしてはいけないということですね。
これはもちろん、出店する方の条件や計画によって、出店すべき物件には違いが出るからです。
最低でも、以下の点は明確にしてから物件探しを始めましょう。

・どのような層をターゲットにするのか
・ターゲット層の集客が狙えるエリアはどこなのか
・設定した売上計画は達成できそうかどうか
・価格設定はターゲットに支持される価格帯かどうか
・開業コスト(賃料、保証金・敷金、仲介手数料、礼金、前家賃など)が膨らみすぎていないか など

また、これらの条件を固める際には、希望の条件をすべて満たせなかった場合に備えて、“絶対に外せない条件”を決めておくことも重要です。
ちなみに、飲食店の物件探しを居抜き物件に絞る場合は、造作譲渡料やそれに関わる手数料などもかかるため、忘れずに計算に入れましょう。

 

②交通・立地

 

飲食店の物件探しをするにあたって、候補物件の交通・立地に関するチェックは欠かせません。
具体的には、以下のような項目を必ず確認しましょう。

・アクセス環境(最寄り駅から徒歩何分なのか、最寄り駅からバスで何分なのか、バス停から徒歩何分なのかなど)
・駐車場の有無(近隣の駐車場も含む)
・立地(商業地なのか、住宅地なのか、幹線道路沿いなのかなど)
・人の往来(多いのか、少ないのか) など

ちなみに、人の往来に関しては、平日の昼と夜、休日の昼と夜について細かくチェックしなければいけません。

 

③店舗情報

 

飲食店の物件探しをする場合、候補物件の店舗情報もしっかり確認しましょう。
具体的には、以下のような項目です。

・築年数
・階数
・賃料(貸店舗の場合)
・広さ(厨房、客席スペース、バックヤードの広さをそれぞれ確認)
・電気、ガス、水道、給排気の容量
・通行人に発見されやすいかどうか
・動線は使いやすいかどうか
・オーナーは同じ建物に住んでいるのか
・同じ建物に他の入居者はいるのか など

通行人に見つかりやすいか、動線が使いやすいかについては、実際離れたところから店舗を見たり、レイアウトやマニュアルをイメージして店内を歩いてみたりして確認します。
また、子どもや高齢者の方もターゲットにする飲食店であれば、バリアフリー対応の有無についてもチェックしましょう。

 

④店舗情報(居抜き物件の場合)

 

飲食店の物件探しを居抜き物件に絞る場合、または候補物件が偶然居抜き物件だった場合は、店舗情報についてさらに詳しくチェックします。
チェックポイントは以下の通りです。

・残設備の程度(厨房設備、冷暖房設備、トイレは使えるのか使えないのか)
・害虫、害獣の痕跡の有無
・厨房の区画はそのまま使えるのか
・外観は大きな変更なく使えるのかどうか
・前店舗の評判は良いのか、悪いのか など

居抜き物件は、比較的スムーズにオープンできるというメリットがありますが、確認すべきポイントは通常の物件より増加するため、その点は留意しておきましょう。

 

○まとめ

 

飲食店の物件探しは、一般的な居住用の物件探しとはまったく異なるものです。
また、チェックポイントも膨大になるため、事前に整理しなければ、チェック忘れが発生する可能性は非常に高いです。
かといって、「とにかく繁華街、駅前で出店したい」という風に考え、闇雲に物件を探しても、なかなかスムーズにはいきません。
自店のビジネスが成り立つ可能性が高いのが、“出店すべき良い物件”だということを覚えておきましょう。