飲食店がクラスターを避けるための対策

2020年04月27日

飲食店

各自治体からの営業時間短縮要請により、以前より飲食店でクラスター(集団感染)が発生する可能性は少なくなっています。
ただ、それでも大勢の来客が訪れる可能性はゼロではないため、飲食店はクラスターを避けるための対策を取らなければいけません。
具体的に解説しますので、経営者の方はぜひ参考にしてください。


○3密を防ぐための対策

 

3密とは、密閉、密集、密接という3つの“密”が重なる場所をいい、飲食店はそれに該当しやすいと言われています。
また、飲食店は以下の対策を取ることで3密を防ぎ、クラスター発生を避けることができます。

①換気をする
換気ができていないと、店内が密閉状態になります。
したがって、定期的に外気を取り入れることはもちろん、換気扇も常時稼働させておかなければいけません。

②客席の間隔を空ける
来客同士が密集するのを防ぐために、客席の距離を空ける配置や案内、または配膳の工夫をし、それぞれが手の届く範囲以上の距離を保てるようにしましょう。

③大きな声での会話を控えてもらう
来客には大きな声での会話を控えてもらい、少しでも密接場面を避けるようにしましょう。

 

○飲食店(従業員)の対策

 

飲食店は、クラスター発生を避けるための対策として、マスクの着用や咳エチケット等による予防策を取る必要があります。
また、それだけでなく、マニュアル改変や従業員への指導も徹底しなければいけません。
具体的には以下の通りです。

①店内消毒、従業員の手洗いを徹底する
飲食店の客席は、清掃時に消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウムを含むものを用い、使用ごとに消毒しましょう。
特に、来客との共用となる部分については頻繁に消毒を行い、ドアノブや水道カランなど、手指が頻回に接触する箇所の消毒については、より一層念入りかつ丁寧に行います。
また、従業員には作業前、各作業の切り替え時に、消毒効果のある石鹸等での手洗いを徹底させましょう。

②従業員の体調をチェックする
出勤時、あるいは従事前には従業員の体温測定を行い、呼吸器症状等の自覚症状も確認しましょう。

③使用済み食器、ゴミは適切に処理する
来客が使用した食器、またはゴミを取り扱う場合は、清掃用手袋着用の上、確実な洗浄や廃棄を心掛けます。

④大皿での料理提供は避ける
来客によるトング、または箸を用いた料理の取り分けを避けるため、飲食店はできるだけ大皿での提供を避け、個別提供を行いましょう。

 

○来客への対策

 

飲食店がクラスターを避けるためには、来客に対する対策を取ることも忘れはいけません。
具体的には、以下のような対策を取りましょう。

①来店時の健康確認を行う
予約客に対しては、体調不良の場合の来店を控えてもらうよう、あらかじめ伝えておくことをおすすめします。

②来店時の手洗い、消毒を奨励する
店舗入口およびトイレ等の手洗い場には、消毒効果のある石鹸等を設置し、手指を消毒してもらいましょう。
また、来客用の消毒用アルコールを設置するのも忘れてはいけません。

③長居にならない工夫をする
密閉された空間に長時間いることで、その来客の感染リスクは上昇します。
なぜなら、長居すればするほど、その来客は多くの人物と接触することになるからです。
また、そこからクラスターの発生に繋がる可能性もあるため、飲食店はあらかじめ利用時間を定めるなど、長居にならないための対策を取りましょう。

 

○まとめ

 

ここまで、飲食店がクラスターを避けるための対策について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
これだけ対策を徹底していれば、従来よりもクラスター発生の可能性は確実に下がります。
ただでさえ、コロナ感染拡大で大きなダメージを受けている飲食店において、クラスターが発生してしまうと、利益を上げるどころか店舗の存続まで危うくなってしまうため、できる限りの対策は取っておきましょう。