飲食店が経営を立て直すための7ステップ

2020年06月02日

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緊急事態宣言も解除され、飲食店はようやくここから経営を立て直すための期間に入ります。
また、経営再建に伴い、各種支援サービスを活用するのももちろん重要ですが、飲食店内部でできることも適切に行っていきましょう。
ここからは、飲食店が経営を立て直すための7つのステップについて解説します。

 

○ステップ①正確な現状把握

 

飲食店が経営を立て直すためには、まず正確な現状把握から始めましょう。
具体的には、どれくらい売上にマイナスが出ているのか、原因は何なのかといった、主に赤字に関する把握ですね。
もちろん、赤字の主な原因は新型コロナウイルスの感染拡大ですが、経営体制を見直すことで、他の原因も発見できるかもしれません。

 

○ステップ②担当人材の選定

 

赤字に関する正確な現状把握ができたら、飲食店経営者は責任者候補全員と面談し、担当人材を選定しましょう。
もちろん、経営者以外の従業員はアルバイトのみという場合は実施できませんが、複数の正社員を抱えるような飲食店の場合、誰が核となって経営を立て直すのかを決めておくのは、とても重要なことだといえます。

 

○ステップ③再建計画の作成

 

飲食店は、経営者を含む責任者を選定した後、再建計画の作成に移ります。
具体的には、どのような形で赤字をなくしていくのかという計画を立てる作業ですね。
また、このとき、利用できそうな助成金や支援サービスがあれば、利用条件や申請期限などを確認しておきましょう。

 

○ステップ④キックオフミーティングの実施

 

飲食店は、再建計画を作成した後、経営者を含む責任者全員で“キックオフミーティング”を行いましょう。
これは、計画を実行するにあたって、その目的や概要、スケジュール、達成すべきコストなどを確認するために行うミーティングをいいます。
キックオフミーティングを実施することで、各責任者がどのように配置されるのか、各責任者にどのような役割が求められるのかということが明確にできます。

 

○ステップ⑤小さな成功を早期に実現する

 

飲食店が再建計画を実行し始めた後は、まず小さな成功を早期に実現できるように努めましょう。
例えば、赤字の状態はすぐ改善できなくても、ホームページの閲覧数増加、来客数増加など、目に見える小さな成功を実現できれば、順調に再建計画が進んでいることを確認できます。

 

○ステップ⑥障害の改善、コンセプトの見直し

 

綿密な再建計画を練って実行したとしても、それがずっとうまく機能する可能性は低いです。
必ずといって良いほど、どこかで飲食店の経営再建における障害となるものが出てきます。
そのような障害は、できる限り早急に改善できるように努めましょう。
また、これと並行して、飲食店におけるコンセプトの見直しも行うべきです。
具体的には、メニューの内容、価格、サービスをすべて見直し、現状にフィットしているかを再確認します。

 

○ステップ⑦定期的に業績監査を実施する

 

ここまで正しいステップを踏んだ飲食店は、ある程度順調に経営を立て直すことができるでしょう。
ただ、ここで気を抜いてしまうと、今までの苦労が水の泡となってしまいます。
したがって、飲食店は可能であれば、“業績監査”を実施しましょう。
これは、被監査団体によって経済性、効率性および有効性を確保しているか検証してもらい、その結果について改善勧告などを受けることをいいます。
業績監査を実施すれば、飲食店は再建計画から逸脱することがありません。

 

○まとめ

 

ここまで、飲食店が経営を立て直すための7つのステップを見てきましたが、いかがでしたか?
今回解説したのは、複数店舗を展開するような、ある程度業容の大きい飲食店における経営状況改善のステップです。
ただ、規模の小さい飲食店も、担当人材の設定、ミーティング等のステップ以外は、基本的に同じ流れで経営を立て直していくことになります。