新しい生活様式に則った飲食店の対応事例

2020年06月29日

飲食店

新型コロナウイルスの感染拡大は、決して収束したわけではありません。
実際、東京都ではまた日に日に新規感染者数が増え始めています。
したがって、飲食店は適切な対応を心掛け、しばらくの間コロナとうまく付き合わなければいけません。
今回は、“新しい生活様式”に則った飲食店の対応事例を紹介します。


〇新しい生活様式について

 

コロナ感染拡大を長期間に渡って防ぐためには、飛沫感染や接触感染等の対策を日常生活に定着させ、なおかつ持続させなければいけません。
これを“新しい生活様式”といいます。
具体的には、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いといった基本的なことから、日常生活の各場面別の生活様式までが、厚生労働省によって定められています。
では、新しい生活様式に則った飲食店の対応事例には、一体どんなことが挙げられるのかを見ていきましょう。

 

〇顧客にコロナ対策への署名を求める

 

某居酒屋チェーンでは、店内の換気や従業員のマスク着用、こまめな手指消毒など、さまざまなコロナ対策が取られています。
また、このような店側の対策だけでなく、訪れる顧客にもコロナ対策への協力を求めています。
具体的には、入店時の検温やアルコール消毒、横並びでの着席、料理の取り分け・回し飲みの遠慮など、数々の項目に同意してもらい、署名まで求めています。
このように飲食店は、“顧客がルールを守ることが顧客自身のためになる”ということを理解してもらえるよう、適切に対応しなければいけません。

 

〇可動式の間仕切りを設置する

 

全席カウンターの某しゃぶしゃぶ店では、座席の間に間仕切りを設け、顧客が安心して食事できるような仕組みが作られています。
また、間仕切りは可動式になっていて、複数人で顧客が訪れた場合は取り外すことが可能です。
もし、これが固定式のものであれば、複数人で訪れても会話をするのが難しくなりますよね。
つまり、これは飲食店におけるコロナへの対応でありながら、なおかつ顧客に料理を楽しんでもらうための施策でもあるということです。

 

〇ソースを“かける”方式に変更する

 

某有名串カツチェーンでは、各席に備え付けられたソースに串カツを“つける”方式を、ディスペンサーによって“かける”方式へと変更しています。
串カツといえば、ソースへの“二度漬け禁止”で有名ですが、備え付けられたソースを不特定多数の顧客が使用するという方式は、決して新しい生活様式に沿っているとは言えません。
そこで、より安心して顧客に串カツを楽しんでもらうべく考案されたのが、この“かける”方式です。
もちろん、ソースをつけるのが串カツの醍醐味でもありますが、顧客のことを思うのであれば、このような“伝統”さえも迅速に変更していく必要があります。

 

〇従業員と顧客の接触機会を減らす

 

全国展開する某居酒屋チェーンでは、従業員と顧客の接触機会を減らし、双方の感染リスクを下げるための取り組みが行われています。
通常、飲食店では、入口で従業員が顧客を案内しますが、当居酒屋チェーンでは、モニターを通じて顧客を出迎えるシステムが採用されています。
席への誘導にも店内マップが用いられるため、ここで従業員と顧客が接触することはありません。
また、メニューの注文には、顧客のスマホを使用する“モバイルオーダー”、料理の提供には座席の横にフードカバーを付けて置くスタイルが採用されていて、会計にはキャッシュレス決済が利用できます。
つまり、入店から退店まで、1度も従業員と顧客が接触しない可能性もあるということですね。

 

〇まとめ

 

ここまで、飲食店が実践すべき、新しい生活様式に則った対応事例を見てきましたが、いかがでしたか?
新しい取り組みを模索する飲食店にとって、参考にしていただける事例はたくさんあったかと思います。
もちろん、個人経営の飲食店が導入するには、コスト的に厳しいというものもあるかもしれませんが、1度は各取り組みについて詳しく調べてみることをおすすめします。