飲食店がオンライン販売を行う際のポイント

2020年09月07日

オンライン

コロナの影響を多大に受けている飲食店は、さまざまなサービスを新しく始めています。
例えば、デリバリーやテイクアウト、オンライン販売といったサービスです。
今回は、この中でも“オンライン販売”に注目してみたいと思います。
飲食店がオンライン販売を行う際のポイントには、一体どんなことが挙げられるでしょうか?

 

〇許可について

 

飲食店が店舗で調理したメニューをオンライン販売で提供する場合、さまざまな許可を取らなければいけません。
具体的には、以下のような許可です。

・惣菜:惣菜製造業
・菓子類:菓子製造業
・食肉製品:食肉製品製造業

例えば、これまで店舗内で揚げ物、煮物等を提供していた飲食店であっても、それらをオンライン販売する場合は、新たに惣菜製造業を取得する必要があります。
ちなみに、常温だけでなく、調理済みのメニューを冷凍して販売するのであれば、“食品の冷凍業”も取得しなければいけません。
いずれにしても、これまで取得した許可だけでは実施できない可能性が高いため、覚えておきましょう。

 

〇表示について

 

飲食店がオンライン販売を行う場合には、そのメニューに記載する“表示”にも注意しましょう。
具体的には、食品表示法に基づき、以下の記載を必ず行わなければいけません。

・保存方法
・消費期限(賞味期限)
・原材料
・添加物
・栄養成分 など

これまで、店舗でしかメニューを提供していなかったという飲食店には、表示という概念があまりないため、忘れないように注意しましょう。
また、飲食店がオンライン販売を行う場合、“アレルギー物質”についても記載しなければいけません。
具体的には、以下の必ず表示しなければいけない“特定原材料7品目”が、提供するメニューに含まれる場合、記載が必要となります。

・卵
・乳
・小麦
・そば
・落花生(ピーナッツ)
・えび
・かに

ちなみに、以下の“特定原材料に準ずるもの”に関しては、義務はないものの記載しておくべきだと言えます。

・アーモンド
・さば
・大豆
・鶏肉
・いか
・バナナ
・豚肉
・牛肉
・桃
・カシューナッツ など

・オンライン販売の始め方について
飲食店のオンライン販売には、飲食店が独自に作成するサイトで始める場合と、モール型ECサイトを利用して始める場合があります。
それぞれのポイントを見ていきましょう。

 

〇飲食店が独自に作成するサイトで始める場合

 

飲食店が独自のサイトでオンライン販売を始める場合は、仕組みをすべて1から作ることができます。
そのため、他の飲食店との差別化はしやすいです。
ただ、そもそも飲食店の認知度が低い場合、なかなかアクセス数や利用者は伸びないため、SMS等と併用しながら、まずは閲覧してもらう工夫から始めましょう。

 

〇モール型ECサイトを利用して始める場合

 

モール型ECサイトとは、“楽天市場”や“Amazon”に代表される、ウェブ上のショッピングモールのようなスペースを提供するECサイトを指します。
飲食店がモール型ECサイトでオンライン販売を始めるメリットとしては、やはり集客力が高いということが挙げられます。
各主要モール型ECサイトは、数千人単位のアクティブユーザーを抱えていて、これは飲食店独自のサイトでは、簡単には達成できない数字です。
ただ、モール型ECサイトは、集客力が高い一方で、出店しているECサイトが多いのも事実です。
つまり、複数店舗の中でも、ひときわ目立つような差別化戦略を打ち出さなければ、大きな効果は得られないということです。

 

〇まとめ

 

ここまで、コロナ禍の飲食店がオンライン販売を行う際のポイントを見てきましたが、いかがでしたか?
オンライン販売に対して、「作った料理をネットで売るだけ」と軽いイメージを持っている飲食店もいるかもしれませんが、これは大きな間違いです。
十分な準備と知識、戦略がなければ、オンライン販売を飲食店の売上アップに繋げることはできません。