飲食店の消毒液選びのポイントについて

2020年09月17日

消毒液

コロナ禍の飲食店における基本的な対策としては、消毒液を使用した感染拡大防止が挙げられます。
ただ、中には「どのような消毒液を選べば良いのか?」と悩んでいる方もいるでしょう。
ここからは、さまざまな角度から、飲食店の消毒液選びのポイントについて解説したいと思います。


〇用途に合った消毒液の選び方

 

一口に消毒液といっても、その種類はさまざまです。
また、どんな用途で使用するかによって、飲食店が選ぶべき消毒液の種類は変わってきます。
例えば、まな板やクロス等の殺菌には、“次亜塩素酸ナトリウム”が適しています。
これは、塩素系殺菌剤の1つで、加熱せずに提供する野菜の殺菌にも用いることが可能です。
また、食器の殺菌・漂白には、“酸素系漂白剤”を選びましょう。
酸素系漂白剤は、除菌・殺菌力のある漂白剤で、お湯と併せて使用すると、殺菌力が大きくアップすると言われています。
そして、顧客や従業員の手指消毒、調理器具の消毒には、エタノールや有機酸などの食品添加物が主成分の“アルコール消毒液”を使用しましょう。
コロナ感染拡大により、アルコール消毒液が不足したことを受けて、近年はさまざまな酒造会社が飲食店やオフィスなどに向けて、アルコール消毒液を販売しています。

 

〇消毒液を選ぶときにチェックしたい特徴

 

飲食店が消毒液を選ぶ際には、なるべく以下の特徴を持っているものを選びましょう。

・殺菌力が高い
・殺菌効果が持続しやすい
・抗菌スペクトルの範囲が広い
・人体への悪影響が少ない

ちなみに、“抗菌スペクトル”とは、その消毒液が効力を発揮する病原微生物の範囲と、それらの作用強度を表すものをいいます。
また、飲食店が選ぶべき消毒液は、“飲食店向きかどうか”も大事なポイントになってきます。

 

飲食店向きの消毒液には、主に以下のような特徴があります。

・リーズナブルで導入しやすい
・ニオイが少なく、調理に影響を及ぼしにくい
・誰でも簡単に使用できる
・廃棄しやすい
・経年劣化が少ない など

ただ、上記すべての特徴を併せ持った消毒液は、残念ながら存在しません。
そのため、飲食店は完璧な消毒液を探すのではなく、なるべく上記の条件をたくさんクリアしているものを探しましょう。

 

〇消毒液スタンドの選び方

 

飲食店は消毒液本体だけでなく、“消毒液スタンド”も吟味して選ばなければいけません。
スタンドを選ぶ際は、以下のポイントを押さえましょう。

 

・使用用途、設置箇所に適した大きさかどうか
消毒液スタンドは、商品によってかなりサイズにバラつきがあります。
小さめのものは高さ700mm程度で、大きいものでは1,300mm程度にもなります。
そのため、まずは使用用途や設置箇所を確認し、消毒液が使用しづらくならないサイズのスタンドを導入しましょう。

 

・盗難対策はされているか
直接従業員の目が届きにくい場所に消毒液を設置する場合、盗難対策がされているスタンドを導入しましょう。
例えば、金具で消毒液が固定されるようなタイプのスタンドは、簡単に消毒液を取り外すことができないため、とてもおすすめです。

 

・直接容器を触らなくても良いかどうか
極力コロナ感染リスクを下げたい飲食店は、消毒液の容器に直接触れなくても、手指消毒ができるようなスタンドを導入しましょう。
例えば、人の接近を感知する自動センサーが付いているものや、足で踏んで消毒液が出る仕組みになっているスタンドなどは、感染リスクが非常に低いのでおすすめです。

 

〇まとめ

 

ここまで、飲食店の消毒液選びにおけるポイントを解説してきました。
多くの飲食店が、すでにあらゆる消毒液を導入しているかと思いますが、それらは本当に適切なものでしょうか?
今回解説したように、消毒液にはさまざまな種類があり、種類による向き不向きも当然あります。
特に意識していなかったという飲食店は、今からでも遅くないため、一度導入している消毒液を見直してみましょう。