食券機を導入するメリット・デメリット

2020年12月01日

食券機

飲食店におけるオーダーの仕組みは、従業員が客席で来客の注文を聞き、キッチンに伝えるという形が一般的です。
では、もう1つのメジャーなオーダーシステムである“食券機”を導入することのメリット・デメリットには、どんなことが挙げられるでしょうか?
それぞれ具体的に解説します。


○食券機導入のメリット

 

・会計の手間が省ける
食券機導入のメリットといえば、なんといっても“会計の手間が省ける”ということも挙げられます。
来客が食券を購入した時点で、会計はすでに終了しているため、食事を終えたらそのまま退店してもらえます。
常に忙しく、人員を確保できない飲食店などにとって、これは大きなメリットだと言えます。

・オーダーミスが起こらない
食券機を導入することで、直接来客に注文を聞く際に起こり得る“オーダーミス”が起こりません。
発生するとすれば、来客の押し間違いだけであり、これは調理前に確認することで対応できます。

・釣銭間違いが起こらない
食券機導入のメリットとしては、“釣銭間違いが起こらない”ということも挙げられます。
レジを用いて行う会計では、どうしても釣銭の金額を間違えたり、渡すのを忘れたりすることがあります。
もちろん、これがクレームに発展することもありますが、食券機があればその心配はありません。

・コロナ対策になる
食券機を導入すれば、コロナ対策にも繋がります。
これは、金銭の受け渡しを伴う会計と比べて、従業員と来客が接触する機会が少なくなるからです。
また、来客が発券した食券を、従業員が直接取り出し口から取るというシステムにすれば、一切双方が接触することなく、オーダーから会計まで完了させることもできます。

 

○食券機導入のデメリット

 

・機械が故障する場合がある
食券機には、故障のリスクがあります。
そのため、もし忙しい時間帯、曜日に壊れてしまうと、効率的に利益を挙げられなくなる可能性もあります。

・追加のオーダーを取りにくい
食券機導入のデメリットとしては、“追加のオーダーを取りにくい”ということも挙げられます。
また、すべて食券制にしていると、追加オーダーの際の面倒臭さから、「面倒だから追加注文はやめておこう」と考える来客も多くなります。
つまり、客単価が低くなりやすいということです。

・初期費用がかかる
食券機を導入する際には、もちろん初期費用がかかります。
具体的には、安くても50万円程度、高ければ200万円程度かかることもあります。
来客数が多い飲食店ほど、規模が大きく、高額な食券機を導入しなければいけないため、そこは留意しておきましょう。

・来客とコミュニケーションが取りにくくなる
食券機を導入すると、必然的に来客とのコミュニケーションは取りにくくなります。
そのため、料理を提供する際の限られた会話の機会や、料理の味で魅力を感じてもらえなければ、なかなか固定客を集めるのは難しくなります。

 

○食券機はレンタルやリースも可能

 

先ほど、食券機導入のデメリットとして、“初期費用がかかる”ということを解説しましたが、レンタルあるいはリースという選択肢もあります。
これらのサービスは、基本的に初期費用無料で利用できるため、なかなか初期費用が捻出できない場合や、試験的に導入したい場合などは、ここから始めても良いでしょう。
ただ、レンタルやリースには固定費が毎月かかるため、長いスパンで見れば購入する方がお得という見方もできます。

 

○まとめ

 

ここまで、飲食店が食券機を導入することのメリット・デメリットを中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ここ最近、コロナ禍で資金に余裕がある飲食店はかなり減ってしまいましたが、現状を打破するための1つの策として、食券機を導入するのは悪いことではありません。
もちろん、それで劇的に売上が伸びるとは限りませんが、苦しい経営状況が続くよりは良いでしょう。