敷金・礼金なし物件の利点と欠点について

2019年01月14日

賃貸メリットデメリット1

できるだけ賃貸物件への引っ越し費用を減らしたい方の中には、敷金・礼金なし物件を探している方も多いでしょう。

ただ敷金・礼金なし物件には、利点だけでなく欠点もあることを把握しておかなければいけません。

 

今回は敷金・礼金なし物件とはどういう物件なのか、そしてどんな利点と欠点があるのかについて解説します。

 

 

○敷金・礼金なし物件ってどんな物件?

 

敷金・礼金なし物件とは、その名の通り敷金・礼金を支払わずに入居できる物件のことを言います。

 

ちなみに敷金とは、賃貸物件から退去する際の原状回復費、または退去時点で滞納している賃料などに充てられるお金のことです。

また礼金とは、賃貸物件に入居させてもらうことに対してのお礼として貸主に支払うお金のことを指します。

 

敷金・礼金ありの物件であれば、これらの費用だけで数十万円が必要になるケースもありますが、敷金・礼金なし物件はそれらを削減できるため、学生などからも人気があります。

 

 

○敷金・礼金なし物件はなぜ提供されているの?

 

敷金・礼金ありの物件を提供する方が、貸主にとって利点がある方法のように感じますよね。

ではなぜ、敷金・礼金なし物件を提供する貸主が存在するのでしょうか?

 

理由の1つに、借主を早く見つけて空き室を埋めたいと考える貸主が多いことが挙げられます。

引っ越し時の費用を削減したい方は多く、敷金・礼金を支払う必要がない物件を提供すれば、必然的に借主は集まりやすくなります。

 

またもう1つの理由として、周辺の賃貸物件よりも賃料を高く設定し、敷金・礼金をなくすことでお得感を出したい借主がいるという理由もあります。

 

 

○敷金・礼金なし物件の利点って?

 

敷金・礼金なし物件の最大の利点は、何と言っても初期費用が削減できるという点です。

 

前述したように、場合によっては数十万円程度の費用をカットすることができるため、その費用をインテリアや家電製品の購入費用に充てることもできます。

 

また敷金・礼金なし物件の中には、ワンランク上の賃貸物件もあります。

希望よりも良い条件の物件に住めるだけでなく、引っ越し先の選択肢も増えるため、楽しい物件探しができます。

 

 

○敷金・礼金なし物件の欠点は?

 

ここまで、敷金・礼金なし物件の良い面ばかりを解説してきましたが、欠点もあることを忘れてはいけません。

欠点には、主に以下のことが挙げられます。

 

・退去時に多額の費用を負担する場合がある

冒頭で、敷金は退去時の原状回復費などに充てられるお金だと解説しましたね。

敷金・礼金ありの物件であれば、敷金から原状回復費が賄われるため、退去時に多額の費用を負担する可能性は低いです。

ただ敷金・礼金なしの物件には、原状回復費に充てられるお金が存在しないため、退去時の経済的ダメージが大きくなる可能性があります。

したがって敷金・礼金なし物件に入居した後は、退去する際のことを考えて費用を確保しておかなければいけません。

 

・トータルで考えるとお得ではないことがある

敷金・礼金なし物件では、敷金と礼金を無料にしている代わりに、賃料や管理費、共益費などが高く設定されている場合があります。

つまり敷金・礼金が無料であっても、トータルで考えるとほとんど得をしていないケースが考えられるということです。

また敷金・礼金ありの物件ではあまり発生しないような費用(鍵の付け替え費など)が発生する場合もあります。

 

 

○まとめ

 

敷金・礼金なし物件について、さまざまなことを解説しました。

“初期費用が削減できるから”という安易な理由で、敷金・礼金なし物件を探しているという方は、1度冷静になって考えてみましょう。

 

初期費用が削減できるというのは確かに大きな魅力ですが、退去時に苦労する、賃料や管理費などが高く設定されているなどの欠点から目を逸らしてはいけません。