賃料を滞納してしまった場合について

2019年01月24日

賃料延滞①

賃貸物件に入居した後、やむを得ない理由で賃料を滞納してしまうことも考えられます。

もし賃料を滞納してしまった場合、入居者にはどのような連絡が入るのでしょうか?

 

また、もし賃料を滞納してしまいそうになった場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

賃料の滞納について、さまざまな角度から解説します。

 

 

○賃料を滞納したらどのような連絡が入る?

 

賃料を滞納してしまった場合、賃貸物件のオーナーから賃料の支払いに関する督促の連絡が入ります。

この連絡は、書面または電話で行われます。

 

督促の連絡があった場合、たとえすぐに賃料を支払える状況でなくても、必ず連絡に応じるようにしましょう。

電話であれば、現時点で賃料の支払いが難しい理由、支払いの目処が立ちそうな時期などを口頭で伝えます。

 

書面による連絡であれば、記載された連絡先に書面を返送します。

書面に電話番号のみが記載されている場合は、電話で同様に自身の状況や支払い時期を伝えましょう。

 

 

○賃料を滞納したらそれ以外の費用を請求される場合もある

 

賃料を滞納してしまうと、賃料以外の費用を請求されてしまう場合もあります。

 

1つは、賃料の支払いが遅れたことによって発生する“延滞損害金”です。

延滞損害金は、賃料を滞納している期間が長いほどどんどん高額になっていきます。

賃貸借契約書に利率が記載されている場合はそれに従いますが、記載されていない場合は年利5~6%の延滞損害金を支払うのが一般的です。

 

またもう1つは、“内容証明の送付代”です。

入居者が督促の連絡に応じない場合、賃貸物件のオーナーから内容証明郵便が送付されることがあります。

内容証明郵便を送付するには1,000円前後の費用がかかるため、その費用を入居者が負担しなければいけなくなることも考えられます。

 

 

○賃料を滞納してしまいそうになったら?

 

賃料を滞納してしまいそうになった場合は、まずすぐに連帯保証人に連絡しましょう。

 

入居者に督促の連絡がされた後、それでも賃料が支払われない場合、次は連帯保証人に連絡されます。

連帯保証人には、入居者が滞納した賃料を必ず支払う義務があるため、迷惑をかける前に連絡しておくべきです。

賃料を立て替えてもらうことができれば、とりあえず連帯保証人が賃料を支払う必要はなくなります。

 

また、賃料を滞納してしまう前に、賃貸物件のオーナーや管理会社に連絡することも重要です。

賃貸物件のオーナーには、賃貸物件における賃料を頼りに生活している方も多くいます。

つまり賃貸物件のオーナーにとって賃貸を滞納されるということは、予告なく生活費を減らされることにもなり得るということです。

 

そう考えると、もし賃料を滞納してしまいそうになった場合、オーナーにもいち早くその旨を伝えるべきだということがわかるでしょう。

やむを得ない事情で滞納してしまうことを事前に伝えれば、多少は誠意を感じてもらうことができます。

 

 

○賃料を滞納してもいきなり退去させられることはない

 

賃料を滞納し、督促の連絡が入っているにも関わらず無視し続けている入居者には、“退去させられるのではないか”という恐怖におびえている方も多いです。

 

たとえ賃料を滞納してしまっても、いきなり賃貸物件から退去させられることはないので、そこは安心してください。

オーナーが裁判で賃貸物件の明け渡しを求める場合、基本的には最低でも入居者が3ヶ月以上賃料を滞納している状態でないと認められません。

 

ただ3ヶ月以内であれば賃料を滞納してもいいというわけではないので、いきなり退去させられないとはいえ、適切に対処するべきです。

 

 

○まとめ

 

賃貸物件における賃料の滞納について、さまざまな角度から解説しましたが、いかがだったでしょうか?

賃料を滞納してしまいそうになった場合は、まずすぐに連帯保証人、そして賃貸物件のオーナーに連絡しましょう。

 

そして督促の連絡に応じなかった場合、賃料とは別の費用を負担しなければいけない可能性があることも理解しておいてください。