木造の賃貸物件に住む利点と欠点について

2019年02月14日

木造住宅①

賃貸物件には、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などさまざまな構造があります。

今回はそんなさまざまな構造の中から、木造の賃貸物件にスポットライトを当てたいと思います。

 

木造の賃貸物件に住む場合には、一体どんな利点と欠点があるのでしょうか?

 

 

○木造の賃貸物件に住む利点とは?

木造の賃貸物件に住む場合には、以下のような利点があります。

 

1.賃料が安い場合が多い

木造の賃貸物件は、他の構造に比べて建築コストが低いため、賃料が安い場合が多いです。

構造以外同じような条件であっても、鉄筋コンクリート造などの物件より1~2万円近く賃料が安い場合もあります。

 

2.通気性が良い

木造の賃貸物件では、柱または壁の間に隙間が設けられています。

したがって他の構造の賃貸物件よりも通気性に優れており、湿気・熱を逃がしやすくなります。

湿気・熱が逃がしやすいことによって、部屋のカビや結露の防止に繋がります。

 

3.インテリアなどを設置しやすい

他の構造の賃貸物件は、天井や壁、柱などに凹凸があるため、部屋の中に出っ張っている部分があります。

木造物件はそのようなことがないため、部屋の隅々まで有効に使ってインテリアを設置したり、収納スペースを設けたりしやすくなります。

 

4.和風建築の物件が多い

現存している木造の賃貸物件のほとんどは、和風建築の物件です。

したがって、木造の和風建築に住みたいという方は、候補となる物件を見つけやすいでしょう。

 

 

○木造の賃貸物件に住む欠点とは?

木造の賃貸物件に住む場合には、もちろん欠点もあります。

先ほど解説した利点と比較しながらご覧ください。

 

1.気密性が低い

木造の賃貸物件は、他の構造の賃貸物件と比べて気密性が低いです。

したがって夏は冷房、冬は暖房が利きにくいという欠点があります。

 

2.害虫が多い

木造の賃貸物件は構造上、湿気や熱を逃しやすくなっていますが、少しずつ溜まった湿気は木に吸収されていきます。

その結果、シロアリやダニなどの害虫が発生しやすくなります。

 

3.火災時の危険性が高い

他の構造の物件と比べて燃えやすい木造の賃貸物件では、当然火災発生時の危険性が高くなります。

 

4.防音性・遮音性が低い

木造の賃貸物件は防音性が低く、外部からの音が聞こえやすいです。

また遮音性にも欠点があり、屋内の音も外に聞こえやすくなっています。

物件によっては、道路で会話をしている人の声が聞こえる場合もあります。

 

 

 

○どんな木造の賃貸物件を選べばいい?

ここまで解説した木造の賃貸物件の利点、欠点を踏まえて、ここからはどんな木造の賃貸物件を選ぶべきなのかについて解説します。

 

1.2000年6月以降に建築された物件

2000年6月以降に建築された木造の賃貸物件は、それまでに建築された物件よりも耐震性に優れているのでおすすめです。

2000年6月に新耐震基準の見直しがあったことが理由です。

 

2.店舗などが近くにない物件

飲食店などの店舗が木造の賃貸物件の近くにあると、そこで出たゴミや油が原因で発生した害虫が、賃貸物件に集まりやすくなってしまいます。

したがって、できる限り店舗などが近くにない物件を選ぶことをおすすめします。

 

3.交通量が少ない環境にある物件

交通量が多い道路が近くにあったり、線路が近くにあったりする木造の賃貸物件では、大きな騒音に悩まされる可能性があります。

また木造の賃貸物件には揺れやすいという特徴もあるため、できるだけ交通量が少ない環境にある物件を選びましょう。

 

 

○まとめ

木造の賃貸物件は、“古い”、“利点がない”というイメージが強いかもしれません。

もちろん欠点はありますが、他の構造の物件にはない利点も多くあります。

 

もし木造の賃貸物件を選択肢から外しているという方がいれば、1度選択肢に入れてみることをおすすめします。

また実際に内見に行くことで、木造の魅力に気づけるかもしれません。