収入から考えるベストな賃料について

2019年03月08日

家賃①

賃貸物件を探す場合、継続して支払っていける賃料であるかどうかは、誰もがチェックするポイントです。

では皆さんは、“継続して支払っていける賃料”をどのように決定していますか?

 

賃貸物件を探す際は、自身の収入から考えてベストな賃料が設定されている物件を探すのが最適な方法です。

 

 

○収入から考えるベストな賃料って?

日本の経済状況が良い時代は、収入から考えるベストな賃料として、“月収の1/3”が目安とされていました。

例えば月収が21万円の方であれば、賃料が70,000円以下の賃貸物件に住むべきだということになります。

 

ただ近年、会社員として働く方の収入は徐々に減少しているため、月収の1/3を目安に賃貸物件を借りた場合でも、経済状況が圧迫されるケースが増えています。

したがって、今収入からベストな賃料を考えるのであれば、“月収の25%”を目安にしましょう。

もちろん、“年収の25%”と考えても構いません。

 

 

○収入から考えるベストな賃料に関するデータ

では実際賃貸物件に入居している方は、どれくらいの賃料の賃貸物件に住んでいる場合が多いのでしょうか?

 

“公益社団法人全国宅地建物取引業連合会”のデータによると、賃貸物件に住む方の50%近くが、“月収の30%”の賃料設定がされている物件に住んでいます。

これはやはり、古くから目安とされている“月収の1/3”という金額を考えて、賃貸物件に入居する方が多いことが理由と考えられます。

ただ“月収の20%”の賃料設定がされている物件に住む方も、男性で約35%、女性で約31%いることが判明しています。

つまり、月収の30%の賃料設定がされている物件、20%の賃料設定がされている物件に住む方の割合は、それほど大きくは変わらないということです。

 

先ほど、“月収の25%”を目安にするべきだと解説したのはそのためです。

月収の30%、月収の20%の賃料設定がされている物件に住む方が多いため、ちょうどその間を取るのがベストだということです。

 

 

○結婚しているか結婚していないかでもベストな賃料は変わってくる

結婚しているか結婚していないかによっても、収入から考えるベストな賃料は変わってきます。

 

公益社団法人全国宅地建物取引業連合会のデータによると、年収400万円以下で独身の方は、月60,000~80,000円の賃料を支払っている方が多いです。

年収400万円ということは、月収に換算すると約33万円のため、収入から考える賃料を月収の25%とする場合、ベストな金額は約82,500円ということになります。

 

つまり独身の方は、少し賃料を節約している方が多いということになります。

これは独身の方の場合、既婚の方と比べて交通アクセス、部屋の広さを重視しない方が多いことが理由と考えられます。

 

 

○先の収入を見越してベストな賃料を決めるのがポイント

収入からベストな賃料を考える際の目安は、“月収の25%”だと解説しました。

ただ現在の収入だけでなく、先の収入を見越してベストな賃料を決めることも意識しておく必要があります。

 

例えば夫と妻で2人暮らしをする場合、将来的に子どもができることによって、妻の収入がなくなることも考えられます。

そうなってしまうと、それまで月収の25%がベストな賃料だったにも関わらず、少しずつ経済状況が圧迫されるようになっていきます。

 

また独身の方であっても、これから転職を検討している方などは、収入が一時途絶えたり、収入が大きく変動したりすることも考えられるため、慎重にベストな賃料を決めなければいけません。

 

 

○まとめ

収入から考えるベストな賃料について、さまざまなことを解説してきました。

どれくらいの賃料設定がされている物件に入居すればいいか迷っている方は、とりあえず月収の25%を目安にして考えましょう。

 

また、これから収入が減る可能性がある方は、月収の20%程度の賃料設定がされている物件に入居し、苦しい時期を乗り切るための準備をしておく必要があります。

 

現在収入に余裕があるからといって、背伸びをしてしまうのは危険です。